カナタの中学受験本番を振り返るシリーズ。
15話目は、2月4日夜のお話です。
個人的には、5日間で最も合格が遠くなったと
感じた瞬間でした・・・
まさかの出来事
塾からの帰り道、元気を取り戻したカナタは
饒舌に塾でのことを話していました。
この勢いなら明日は大丈夫な雰囲気でしたが
家に到着する寸前に、ふと私に尋ねました。
———-
カ:
試験が終わった次の日は
学校休んでいいよね?
私:
明日で試験はすべて終わりなのだから
明後日は当然行くでしょう…
カ:
えーっ!なんで?
———-
このやり取りをきっかけに、
カナタのご機嫌が悪くなります。
私としては、というよりは、
そんなことは以前から言っていた話で
今更何を言い出すのかという感じでした。
しかし、カナタは家に到着すると、
無言のまま、扉をバタバタ開閉させて
二階へ一直線に向かっていきました。
それを見た妻が私に理由を聞いてきたので
ついさっきの車での話を伝えました。
家中に不穏な空気が流れ始めました。
怒りスイッチ作動
カナタの帰りに合わせてできていた夕食も
無視して二階へ行ってしまったカナタは、
妻に呼ばれて食卓につきましたが
あからさまに不機嫌でした。
最初は様子を見ていた妻でしたが
話しかけてもカナタの態度は変わりません。
そこで妻の怒りのスイッチが再び…
カナタは寝室に向かうと
大声で叫びながら足をバタバタ、
布団を蹴ったり枕を投げたり
それは発狂したと言ってもいいほどの
荒れ模様でした。
私は、そのまま放置するわけにもいかず
暴れるカナタを力で押さえながら
懸命に言葉をかけました。
あきらめない
カナタは母から見捨てられたと思ったのか
「もう無理!」と何度も何度も言います。
すべてのやることを放棄して
ご飯は食べない、風呂も入らない、
そして、勉強しない…
このまま、明日の試験は不戦敗で終了、
という絶望的な事態も本当に覚悟しました。
しかし、こんなくだらないことで、
私達家族のこの一年とこの先の六年を
こんな形で終わらせるのは絶対嫌でした。
だから、私があきらめてはダメだと思い、
カナタが何を言っても会話を続けました。
もう、何が原因だったのかはどうでもよく、
とにかく気を鎮めて明日の準備をすること、
それだけを果たすために、考えられることは
すべて伝えました。
そして、それが功を奏したのかどうかは、
正直なところはわかりませんが、
予定よりも1時間以上遅れたものの、
最終的には夕食を食べ、風呂も入り
寝る前にやることは何とか終わらせました。
ただ、帰ったらやるつもりだった
理科の課題はできず、それは明日の朝
早起きしてやることにして寝かせました。
10時までには寝ると言っていたのに
余計なことで気力も体力も時間も消費して、
結局寝たのは12時近く。
運命の最終決戦まで、
残りはもう10時間を切っていました…