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悲しい現実

先日の大阪旅行で起こった出来事のうち
ハルカとカナタのケンカ以外に
ひとつ悲しいことがありました。

人気店の前で

それは昼ご飯を食べるために
ある店に行ったときのことでした。

その店は多くのガイドブックにも載っている
有名なお店でした。

行列を覚悟して現地に着くと
すでに10組ほどの人たちが
順番を待っていました。

座ることはできませんでしたが
ビルの合間で日陰になっていたので
炎天下とはいえ多少は暑さをしのげました。

しかし、お店は全部でも10席ほどしかなく
お客さんもなかなか入れ替わりません。

ハルカもカナタも暑さと疲れで
イライラがどんどん増していきます。

特にカナタはじっとしているのが苦手なので
しまいにはいつケンカが始まっても
おかしくないような状況に・・・

この時点で楽しくないのはもちろんですが
かと言って今更店を変えるわけにもいかず
険悪な雰囲気のまま順番を待ちました。

1時間近く待って
やっと順番がまわってきました。

しかし、店は混んでいるので
二人ずつしか入れません。

ここでもハルカとカナタが
どちらが先に入るかで
ケンカになりかけましたが
妻が間に入って調整した結果
カナタと私、ハルカと妻の順で
入ることになりました。

せっかくの食事も

店に入るとメニューがありましたが
初めて入る店なので注文の仕方が
よくわかりませんでした。

一応、席に着くと
店主が早口&小さい声で説明したものの
はっきりとは聞こえませんでした。

ただ、状況的に早く注文しないと
待っている人多いしとは思ったのですが
カナタは注文を決めるのが苦手です。

そこで、カナタが早く注文を決められるよう
できるだけの説明をしていたところで
店主が声をかけてきました。

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しかし、カナタはまだ決められなかったので
「すみません。ちょっと待っていただけますか」
と私が言うと
店主から思ってもみない言葉が返ってきました。

「なんだよ、お客さんこれだけ待っているんだから
 外で待っている間に注文を決めておけよ。
 なんですぐ決められないんだよ」

言葉遣いは違ったかもしれませんが
だいたいそのような趣旨のことを言われました。

外にはメニューの一つも置いていません。
私たちは初めてこの店に来ました。

メニューにも詳しいことは書いていませんし
仕組みもよくわかっていませんでした。

その状況で、それ、言いますかと思いましたが
怒るわけにもいかず謝るしかありませんでした。

その後、注文したものが出てきて
カナタは満足していたようでホッとしました。

しかし、私はそのことがひっかかってしまい
せっかく一時間も並んで食べたものも
正直味がよくわからなくなってしまいました。

将来への不安

この店主、いろんな口コミサイトを調べると
対応が最悪、という書き込みも多く
だからこその対応だと一応納得はしました。

しかし、そうでなかったとしても
カナタがこのまま大人になったら
同じようなことが起こる可能性が高い
と思わされる出来事でもありました。

カナタのようなタイプの
発達のでこぼこがある人は
パッと見ではわからないと思います。

今回はむかついた程度で済んだ話ですが
この先大人になってから
障害のせいで苦手なことがあっても
それを理解されない環境に入ったら
どのようなことになるのか。

今は想像ができません。

これが現実だとすればあまりにも悲しい。

ですが、そういう覚悟を持つ必要があると
今回の件で気づけてよかった、ということで
この話を終わりたいと思います。

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