カナタの中学受験本番を振り返るシリーズ。
9話目は、2月2日夜の出来事です。
不合格という現実を目の当たりにしたカナタは・・・
明日の準備
私はカナタが寝室へ入ったのを見届けると
塾に早速結果を報告しました。
先生も今日の結果は予想できていたようでした。
実は、カナタには話をしていませんが、
塾で先生が社会を採点したところ、
50点程度しか取れていなかったそうです。
ただ、それを正直に伝えたときの
メンタル面の影響を考えて
あいまいな言い方をしていたとのこと。
本当は、塾で一度現実を見せた後で
立て直してくれることを期待していたので
それはだめだ・・・と思いましたが
もうどうすることもできません。
一通り状況を報告した後で
明日の試験後の予定を決めました。
私も先生も、この状況ではかなりの確率で
最終日まで決まらないことを想定しないとだめ、
という認識は一致していたので、
とにかく試験が終わったら、
なるべく早く塾に行かせることを決めて
電話を切りました。
その後も、洗濯物や夕食後の片付けなど
残った家事をすべて済ませたときには
すでに日付が変わっていました。
寝室へ入ると、カナタも妻も寝ていました。
明日までに少しでも疲れが取れていることを
願いながら眠りました。
寝室では
一方、寝室へ行ってからのカナタの様子は
翌日妻から聞きました。
カナタより先に布団に入っていた妻は
カナタが寝室にいつ戻ってきたのかは
わからなかったらしいのですが、
すすり泣く声が聞こえて目が覚めたそうです。
私の前では泣きもせず、表情を変えないまま
寝室へ行きましたが、やはり悔しかったのでしょう。
妻は、カナタに昨夜から今日までのことを諭しつつ、
明日頑張ろうと励まして寝かしつけたようです。
妻と話をした後は、あまり時間をかけずに
眠ることができたようでした。
今になってみれば、ここで不合格になったことは
カナタのこれからのためによかったと言えますが
このときは、正直立て直せるかどうかは
非常に不安なまま、2月3日を迎えました。
つづく