カナタの中学受験本番を振り返るシリーズ。
10話目は、2月3日、
第一志望校の2回目の試験です。
第一志望校から出されたダメ出しに
悔し泣きしたカナタでしたが…
失意の朝
不合格から一夜明けた朝は
昨日とは打って変わってよい天気でした。
しかし、カナタは予定時刻になっても
ちっとも起きません。
妻がこれ以上寝ていると遅れるという頃に
起こしに行ってようやく起きましたが
表情は固く、何を話しかけても生返事。
無言で着替えや食事を済ませます。
明らかに昨日のショックを引きずって
元気がありません。
とても、これから試験頑張ろう!という
テンションではありませんでした。
とはいえ、怒るようなものでもないし
かと言って、無理やり励ましても
逆効果になりそうなので、
マイナスな言葉を言わないよう気をつけて
必要以上には話しかけませんでした。
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最も、昨夜から、私の声は
カナタにはほぼ届いてない感じだったので
伝えたいことはあっても伝えられない、
というもどかしさもありました。
家を出発するまでの時間は、
あっという間に過ぎて、
何となく重苦しい雰囲気のまま
家を出発しました。
復活の兆し
ところが、学校に向かうまでの道で
カナタが急に冗談を言い始めました。
その話に乗って、話を盛り上げると
それまでぼーっとしていたカナタの顔に
生気が戻ってきたようでした。
学校に到着する頃には、
ようやく表情も明るくなって
受験生の顔になっていました。
初日よりも受験生が少ない分、
受付前のスペースも余裕があったこともあり
とても落ち着いた様子で、
会場に入っていきました。
私達は、これなら勝負になるだろう、
という期待をしながら控室ヘ向かいました。
つづく
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